こんにちは
菊次郎です
今回はブロック塀に木材などを留めつけ外観をリニューアルする工事を施工してきました。素地のブロック塀もハードウッド材や人工木材を使っておしゃれにリニューアルする事ができます。

もとはお客様ご自身で杉板を取り付けたブロック塀で風雨に晒され取り替え時となったため新しい物に交換するという工事内容です。丁寧に施工してあってしっかりしていましたが板自体が腐ってしまい外れかけている所もあります。
今回リニューアルにあたり2種類の材料をご提案しました。ひとつはウリンというハードウッド材で屋外でも腐らない南米の木材と再生プラスチックとおがくずを混ぜ成型した人工木材です。
ウリン材は屋外での木工事、たとえばボードウォークやウッドデッキ、桟橋などにも利用される木材で木自体にポリフェノールをたくさん含んでいるので抗酸化効果でほとんど腐らない木材です。 ただ表面の色合いが紫外線と時間の経過でライトブラウンからダークブラウンに変化し、やがてシルバーグレイに変わっていきます。 これも良い変化と捉えて植栽などと合わせて施工すると移り変わる時間と変化をゆったりと楽しむ事ができます。
人工木材はここ最近出回っている材料で再生プラスチックを使っているので環境負荷が少ないエコ商品だと思います。 プラスチックなので腐ることはないですし色合いの変化も長期で見てもごくわずかです。熱を持つと膨張する特性があるのであらかじめその動きを見込んだ施工が必要になります。

今回は建物のイメージに合わせてたて貼りを選びました。 人工材もモノにより色味に濃淡があって微妙な違いがいいですね。木材の幅は100ミリで目地を3ミリに設定しパリッと美しい外壁に生まれ変わりました!
人工木材を選んでいただいた決め手はメンテナンスの少なさだったと思います。天然木材の紫外線による退色が気になる場合キシラデコールなどの浸透性ステイン塗料を塗って色合いを保つのですがお客様は元の杉板の壁でそういったメンテナンス作業をされており今回は手のかからない人工木材を選んだという事でした。

天然材も人工材もそれぞれメリット・デメリットがあります。少し並べてみます
せん断強度 天然材⚪︎ 人工材× (人工材は繊維がないので曲げ・折れに弱い)
日射熱 天然材⚪︎ 人工材× (人工材は熱がこもってしまう)
色の変化 天然材× 人工材⚪︎ (天然材は退色する)
材料の価格 天然材× 人工材× (価格はどんどん上がっている特にハードウッドは輸入品なので高い)
材の歩留まり天然材⚪︎ 人工材× (人工材の長さは2mの定尺なので残材が多く出て割高な場合も)
長期安定性 天然材⚪︎ 人工材× (人工材は紫外線劣化が激しく特に床面に使うと10年程度で貼り替えも)
ざっと思いつく所このような結果で、私の感覚ではウッドデッキなら天然材(ハードウッド、ウリンなど)をおすすめします。色は冷めてくるけど強度は強いままなので安全で永く使う事ができます。
フェンスならどちらもおすすめですが人工材も有りですね。フェンスは設置場所により風圧の影響なども考慮する必要がありますが主な強度を柱が担当するので板は目隠しの目的です。色に対するメンテナンスの労力もできれば少ない方がいいですから人工材も良いと思います。
今回は人工材のフェンスを解説してみました。
既存のブロック塀の上から新しいイメージの施工ができるので外構のイメージチェンジをご希望のお客様にオススメです。気になった方は是非お問合せください!
それではまた